57.親の死後、実家の片付けはどうする?

公開日:2021年11月15日

57コラムイメージ

別居している親など身内が亡くなった場合、個人がそれまで暮らしていた家をどうするかという問題が出てきます。

 

特に、持ち家の場合には、空き家になってしまうため

・自分や身内が住む

・誰かに貸す

・売る

・一旦放置する

といった選択をしなければなりません。

 

そして、どの方法をとったとしてもついてくる『家の片付け』

 

今回は急な別居している身内が亡くなった時の家の片付けについての手順や行った方が良いことなどを解説していきます。

□早めの片付けが必須

すぐに売却や賃貸に出す場合は当然片付けをしなければなりません。

しかし空き家にしてく場合はどうでしょう。放っておくから必要ない?

いいえ、空き家こそ片付けが必要となってきます。

 

空き家になった建物はすぐに傷んでしまうため売却や賃貸を検討しているなら、建物がいい状態を少しでも維持できるように早めの片付けと定期的なメンテナンスを心がけましょう。

特に空き家期間が長く、劣化等が激しくなった場合には「特定空き家」に指定されてしまいます。特定空き家になると、固定資産税の優遇対象から外れ固定資産税が6倍になってしまいますので注意が必要です。(詳しくはコラム54番参照

よって早めの片付けと、定期的な換気、通水、庭や敷地内の手入れ、雨漏りやカビの確認、郵便物の確認などをおこないましょう。

□片付けに手をつける前に確認すべき事項

遺品の片付けを進めるその前に、遺言書の有無と相続財産に当たるものがあるかどうかを確認しましょう。遺言書がある場合、内容を踏まえて遺品整理を進めなくてはなりません。

トラブルを回避するためにも、相続人全員が集まっているときに確認することが好ましいでしょう。

 

[プラスの相続財産一例]

・不動産と不動産上の権利(宅地、農地、山林、建物、店舗、居宅、借地権、借家権など)

・現金や有価証券(現金、預貯金、株券、貸付金、売掛金、小切手など)・動産(自動車、家財、船舶、骨董品、宝石、貴金属、美術品など)

・その他(電話加入権、ゴルフ会員権、著作権、慰謝料請求権、損害賠償請求権 など)

 

[マイナスの相続財産一例]

・負債(借金、買掛金、住宅ローン、小切手など)

・税金関係(未払いの所得税と住民税、その他未払いの税金など)

・その他(未払い分の家賃・地代、未払い分の医療費など)

□片付けの手順

だだ、目についたところから始めると効率がよくないので事前に順序立て計画的に行うことをお勧めします。

 

1. 貴重品・重要書類を捜索

 

まず、遺品の中から貴重品や重要書類などを探しましょう。

価値だけの問題ではなく、相続にも関わってきます。

 

金庫や引き出しなどの見つけやすいところはもちろんですが、タンスや額縁の裏などに隠されている場合もありますので、しっかりと探しましょう。

後から借用書などの負の遺産などが見つかると大変です。

 

パソコンやスマホの中に取引の記録などがあるかもしれません。

ロックなどがあって開けない場合は、専門業者に連絡して対処してもらい確認をしておきましょう。

 

 

2. 範囲を決めて順番に片付け

貴重品や重要書類を探したら、範囲を決め順に片付けていきましょう。

 

複数人で行う場合は『誰が』『どこを』『どう片付ける』という担当と

『処分の基準』を決めておけば、効率的に進めることが可能です

 

3.分別と処分。

出てきたものを、残すものや処分するもの、形見分けするものなどに仕分けましょう。

処分す理物でも一般ごみだけでなく業者に買い取ってもらえそうなものや特別な処分方法が必要なものもあるでしょう。

ま雑にまとめて置いておくのではなく、処分方法の違いで分別しておくと、後が楽になります。

□まとめ

いざ片付けようと思っても何から手をつけたらいいのか途方に暮れてしまうことも多い遺品整理。

特に親の遺品の片付けは、相続問題にも大きく関わる大変な作業であり、時にはトラブルの原因になってしまうこともあります。親族間でしっかりと話し合いを行なった上で、大まかなスケジュールを立て、片付けを進めていきましょう。

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