63.相続した家にかかる税金の話。
公開日:2021年12月06日
急な相続などで気になるのが、お金の話。
自分が住むわけではない空き家だとしても税金はかかってしまいます。
今回は、家を所有した際にかかる税金について解説していきます。
□相続した家、どんな税金がかかる?
家は所有していると税金がかかります。どのような税金がかかるのか、紹介します。
1.固定資産税
固定資産税は、毎年1月1日時点の土地や建物などの不動産の所有者に対して課税されるものです。
固定資産税の税額は、「固定資産税評価額(課税標準額) ×固定資産税税率1.4%」で求められます。
※固定資産税の税率は標準で1.4%と定められていますが、市区町村によって異なる場合があります。そのため、詳細な金額を計算する際には、市区町村ごとに設定されている税率を確認しなければなりません。
2.都市計画税(地方税)
都市計画税は、毎年1月1日時点で、市街化区域内にある土地や建物の所有者に課せられるものです。
都市計画税の税額は、「固定資産税評価額×0.3パーセント(最高税率)」で求められます。
□固定資産税評価額の調べ方
計算式に出てくる固定資産税評価額を調べたい場合、どのような方法があるのかご紹介しましょう。
・課税明細書で確認する
市区町村から毎年春頃に届く固定資産税の納税通知書。この中に、課税明細書が添付されています。課税明細書の「価格」という欄に記載されているのが固定資産税評価額です。
・固定資産課税台帳を閲覧申請する
固定資産税台帳の閲覧によっても、固定資産税評価額の確認ができます。固定資産税台帳とは、固定資産税の課税対象となる土地や家屋の所有者、所在、価格などが記載された帳簿のことです。これは、市区町村の役所で閲覧できます。
・固定資産評価証明書を入手する
固定資産課税台帳に登録されている内容を証明する書類があります。その書類は「固定資産評価証明書」といい、役所から入手することができます。
こちらは、郵送で申請し、取り寄せることも可能です。
※固定資産評価証明書の詳しい申請方法は、各市区町村のホームページで確認してください。
□固定資産税を払うのは誰?払わないとどうなる?
固定資産税などの税金を払うのは、1月1日時点での土地の登記上の所有者です。不動産を年の途中で売買した場合は、登記を移転する日に応じて売主と買主の間で固定資産税の負担割合を決めるのが一般的です。
固定資産税を払わないと、以下のようなことが起こります。
・延滞金の発生
期限を過ぎても固定資産税を納めないと、通常の税金に加えて延滞金が発生します。
滞納日数1ヶ月未満、1ヶ月以上で延滞金の利率は異なっていて、滞納期間が長くなると高額になっていきます。
・差し押さえ
固定資産税の請求を長期間無視していると、最終的には財産を差し押さえられてしまいます。預金や給与、不動産や自動車まで現金化できる資産の全てが差し押さえの対象となります。
ただし、これは最終手段なので、滞納があっても、窓口に相談すれば分割納付など柔軟に対応してもらえる可能性が高いので放置せず早めに相談することををお勧めします
□その他に関連する税金
・相続税
これは、家を相続したときの話です。
財産として相続した場合は、相続税がかかります。
被相続人と一緒に住んでいた土地を相続したのであれば330㎡までは80%減額するというような小規模宅地等の特例などもあるので、条件があえば金額を押さえられる場合があります。
・所得税
これは、空き家を売却したときに発生します。
空き家を売却して利益を得ると、譲与所得税や住民税がかかります。
所得期間が5年以下では短期譲渡所得、5年超の場合は長期譲渡所得と、税率が異なるので、注意しましょう。
□まとめ
今回は、相続した家にかかる税金について、簡単に説明しました。
すでに自身の家や土地を持っている人以外には馴染みのない税金ですが、相続したら確実にかかってくる税金。
毎年毎年積み重なれば大きな出費となっていきます。
場合によっては、売却や住み替えを検討した方が良い場合もあるかもしれません。
特に空き家の場合は相続より3年内で条件にあえば譲渡所得金額から3000万円を控除開いてくれる特例もありますので早めの決断が得策です。※コラム56参照
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