抵当権て?ローン完済で勝手に外れるの?

公開日:2022年03月07日

コラム2022-307

住宅ローンの借り入れをする場合には、大抵の人が抵当権の設定をしています。

しかし抵当権の意味に関しては、何となく程度の理解しかない人がほとんどはないでしょうか?

そのため住宅ローンが完済したのに抵当権を抹消しない人もいます。

しかし抵当権の抹消を行わないことで生じるリスクもあるため、必ず確認を行い、ローン完済しているにも関わらず、抵当権の抹消が行われていない場合は速やかに手続きすることをお勧めします。

今回は、抵当権とはという基本的な部分から、抹消手続きについて簡単に解説していきます。

□抵当権のわかりやすい解説

抵当権とは金融機関の住宅ローンを利用して借り入れた人が、購入をする不動産(土地や建物)に設定された権利を指します。

ここでは、抵当権に関係する言葉と意味も確認しておきましょう。

 

抵当権者:住宅ローンでお金を貸す金融機関

抵当権設定者:住宅ローンで家を購入した人

担保:抵当権設定者が返済不能となった場合に、換金することで債務が回収できる価値のある不動産

 

住宅ローンは多くの場合に何千万ものお金を数十年にわたり返済するため、貸す側の金融機関からすれば必ず返済されるか不安です。

そのため万が一返済が滞った場合に、担保である不動産を競売にかけることで債務の回収ができるように抵当権の設定を行うのです。

□実際にどのような流れで「抵当権の実行」が行われるのか

「抵当権の実行」は次の流れで行われるのが一般的です。

1.滞納から2カ月~3カ月後に督促状が届く

2.滞納が解消されず6カ月程度続くと、金融機関(債権者)が競売の申立てを裁判所に行う

3.競売開始通知が届く

4.期間入札通知が届く

5.売却が決定し立ち退きの強制執行

つまり抵当権が設定されているにも関わらず長期にわたり滞納を続けると、最終的には立ち退きを余儀なくなれます。

※抵当権は、住宅ローンで不動産を購入をする場合に必ず設定されるものではありません。十分な頭金があり、住宅ローンの借入額が少額の場合は、無担保ローンで借りることも可能です。

□抵当権の抹消手続きの方法

住宅ローンが完済した時は、抹消の手続きを行いましょう。

抵当権の抹消手続きは自分で行わなければいけません。

完済したら勝手に外れるものではないので注意が必要です

多くの場合以下の通りに「抵当権抹消手続き」を行います。

1. 住宅ローンを完済すると銀行から必要書類が届く

2. 法務局に行き登記申請書を準備する

3. 銀行から届いた必要書類と作成した登記申請書を、不動産の管轄をする法務局に提出

 

抵当権抹消は不動産1つにつき1,000円かかります。

住宅ローンは土地と建物に抵当権を設定するのが一般的なので、2,000円が必要です。

自分でやるのが面倒と思われた人は、司法書士に依頼し代行してもらうことも可能です。(その場合の費用の相場は1万程度です。)

□完済後に抵当権の抹消手続き行わないことで生じるリスク

・不動産の売却ができない

・新規融資の審査が通らない可能性がある

・相続人に面倒をかける

主に上記のようなリスクが生じます。

また、後でやろうと放置して銀行からの書類を紛失してまったり、そのまま死亡してしまった場合には、と抹消手続きに手間と時間がかかる場合もあります。

抵当権の抹消手続きはとても喜ばしい出来事です。通知が届いたら早急に手続きを進めましょう。

□まとめ

今回は、抵当権の概要と抹消手続きの方法をわかりやすく解説しました。

抵当権は高額な住宅ローンを組む場合には大抵の人が設定をしているので、完済した人は早急に手続きを行いましょう。
後回しにするのはリスクしかありません。

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